(デュピクセント)小児アトピー性皮膚炎に対する新規治療薬2023
2023.12.14
従来の外用薬治療だけで十分なコントロールが得られなかった患者様に朗報です❗️😊
2018年に成人アトピー性皮膚炎に対する治療薬として発売され、多数の悩めるアトピー患者様の助けとなったデュピクセント®ですが、小児に適応が広がりました‼️🌈
2023年12月中旬から、生後6か月以上(体重5kg以上)のお子さんも対象となります!
ここでは簡単に、デュピクセント®の特徴についてご説明します😃
デュピクセント®は、IL-4/IL-13という物質を抑えることで、①炎症、②かゆみ、③皮膚バリア機能を改善します。
【効果】
どのぐらい効果があったかというと、すでに塗り薬などをしっかり使用している方を対象に、投与後4か月で、
①成人では、69%がEASI-75を達成し、痒みは56%減った
②小児では、43%がEASI-75を達成し、痒みは40%減った
というデータがあります。
EASI-75とは、アトピー性皮膚炎の皮膚症状を数値化した「EASIスコア」が、75%以上改善した場合を意味します。
わかりにくいので、イメージ図を御覧ください。
EASI-75を達成すると、かなり良くなっているのがわかりますね😳
【投与方法】
体重30kg未満は4週間に1回、30kg以上は2週間に1回の注射が必要になります(予防接種のように皮下注射です)💉
病院で注射することもできますが、ご希望があれば自宅にてご自分で注射することもでき、その場合は3ヶ月に1回の通院でもOKです(安定しているケースに限ります)。
【費用】
気になる費用ですが、小児ではマル福の範囲内で実施可能です❗️😆
薬価が高い薬なので非常に助かりますね☺️
マル福を外れた方は、以下の表が参考になりますが、実際は「高額療養費制度」の対象となるため、よりお手軽にご利用いただけます。
【副作用】
副作用としては、注射部位の赤み、過敏症、結膜炎などが報告されていますが、これまで重篤な副作用の報告はなく、理論上も(免疫抑制剤などと違い)安全なお薬です。
小さい頃から皮膚の炎症を抑え、アレルギーマーチを予防するのは非常に重要なことです。
デュピクセントについてご興味をお持ちの方は、ぜひ当院にご相談ください😊(裕太郎医師・沙織医師どちらでも対応可能です)