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感染性胃腸炎

1. 感染性胃腸炎ってどんな病気?

「感染性胃腸炎」は、ウイルスや細菌などが胃や腸に感染して、下痢・嘔吐・腹痛・発熱などを起こす病気の総称です。特にこどもでは原因の多くがウイルスで、

  • ノロウイルス

  • ロタウイルス

  • アデノウイルス

  • アストロウイルス

などが代表的です1)。

 

ウイルス性胃腸炎では、水のような下痢と嘔吐が急に始まり、数日で自然に改善することが多い一方で、一番こわい合併症が脱水です1)。

 

2. どのくらいよくある病気?

世界的に見ても、急性胃腸炎は小児の外来・入院の主要な原因の1つで、特に5歳未満では脱水により命にかかわることもあります2)。

日本では、冬季を中心に感染性胃腸炎が流行し、特にノロウイルスは高齢者施設や病院などで集団感染を起こしやすいことがわかっています。60歳以上の高齢者では、年間約10万人が感染性胃腸炎で入院し、そのうち約1/4がノロウイルス、年間600人前後が死亡していると推計されています3)。

こどもでは多くが軽快しますが、重い脱水・けいれん・低血糖などで点滴や入院が必要になる例も少なくありません。

 

3. 原因となる主なウイルスと症状の経過

(1)主な原因ウイルス

NIDDK(米国国立衛生研究所の一部門)のまとめによると1)、

  • ノロウイルス

    • あらゆる年齢で最も多い原因

    • 潜伏期間:12〜48時間

    • 症状の期間:1〜3日

  • ロタウイルス

    • ワクチン導入前は乳幼児の重症胃腸炎の代表

    • 潜伏期間:約2日

    • 症状の期間:3〜8日

  • アデノウイルス

    • 乳幼児で比較的多い

    • 潜伏期間:3〜10日

    • 症状の期間:1〜2週間(長引くことが多い)

  • アストロウイルス

    • 主に乳幼児

    • 症状の期間:1〜4日

 

いずれも、下痢・嘔吐・腹痛・発熱が組み合わさって出現しますが、個々のウイルスで症状の強さや持続期間が少しずつ異なります。

 

(2)典型的な経過

  • 急に吐き始め、その後に下痢が続く

  • 発症から1〜3日でピークとなり、その後少しずつ回復

  • 食欲は数日〜1週間ほど落ちることも

 

多くは自然に治る病気ですが、発熱と嘔吐・下痢が重なることで、短時間で脱水に進行することが問題です1,2)。

 

4. 「脱水」を見逃さないことが一番大切

(1)こどもで注意したい脱水のサイン

NIDDKと小児脱水の総説をまとめたStatPearlsによると1,2)、

 

ご家庭で要注意のサイン

  • おしっこが少ない

    • 乳児:3時間以上おむつがぬれない

    • 幼児:6時間以上おしっこが出ない
    • 大きい子:半日以上ほとんどおしっこが出ない

  • 口や舌がカラカラに乾いている

  • 涙が出ない

  • 目が落ちくぼんでいる・頬がこけて見える

  • 元気がなく、ぐったりしている・反応が鈍い

  • 皮膚をつまんで放すと、もとに戻るのが遅い

 

このような場合は、夜間でも受診を検討してよいレベルです。

 

(2)脱水重症度の評価のポイント

StatPearlsやガイドラインでは、以下のような所見を組み合わせたスコアリングが有用とされています2,4)。

  • 一般状態(活気の低下・傾眠・昏睡)

  • 眼窩陥没・眼のうつろさ

  • 口腔粘膜の乾燥

  • 皮膚ツルゴールの低下

  • 心拍数・四肢冷感・毛細血管再充満時間(CRT)

  • 尿量

軽度:体重の3〜5%の脱水

中等度:体重の6〜9%

重度:10%以上

 

を目安として、軽〜中等度は経口補水療法(ORT)を第一選択とすることが推奨されています2,4,5)。

 

5. 治療:基本は「経口補水液(ORS)」

(1)なぜ点滴よりも経口補水が第一選択なのか

ESPGHAN/ESPIDの急性胃腸炎ガイドライン4)や、CDCがまとめた小児胃腸炎管理レポート5)、WHO/UNICEF合同声明6)では、共通して

軽〜中等度脱水では、低浸透圧の経口補水液(ORS)による経口補水が第一選択

と明記されています。

 

理由は

  • 吸収効率が良く、点滴と同等の効果

  • 合併症が少ない

  • 自宅でも継続できる

  • 世界的に、ORTの普及で年間100万以上の小児死亡が防がれてきたと推計されている

などです5–7)。

 

(2)ORSの中身と「スポーツ飲料との違い」

WHO/UNICEFが推奨する低浸透圧ORSは、以下のような組成です6,7)。

  • ナトリウム:75 mEq/L

  • グルコース:75 mmol/L

  • 総浸透圧:245 mOsm/kg

この「ナトリウムと糖のバランス」によって、小腸からの水分吸収が最大化されます。

 

一方、スポーツ飲料やジュース、イオン飲料(子ども用を除く)は

  • 糖分が多すぎる

  • ナトリウムが少ない

ため、浸透圧性下痢を悪化させる可能性があり、脱水治療には不適切とされています6,7)。

 

(3)どのくらい飲ませればいい?

多くのガイドラインやレビューをまとめると、軽〜中等度脱水の標準的な目安は5–7)

  • 軽度脱水:50 mL/kg を4時間かけて

  • 中等度脱水:100 mL/kg を4時間かけて

+さらに

  • 下痢1回ごとに 10 mL/kg

  • 嘔吐1回ごとに 5 mL/kg

を追加するイメージです。

 

6. 経口補水液の実践的な使い方

(1)年齢別のポイント

乳児(1歳未満)

  • 基本は母乳・ミルクを継続

  • 嘔吐が強いときは、

    • まずORSを 5〜10 mLずつ、5分ごと

    • 落ち着いたら母乳・ミルクを再開

幼児・学童

  • こまめにORSを摂らせる(例:1時間あたり 50–100 mL を数回に分ける)

  • 好きな飲み物(ジュース等)はご褒美程度にし、メインはORS

 

(2)いつ「経口」では限界?

以下のような場合は、点滴(静脈輸液)や入院が必要となることが多く、早めの受診が推奨されます2,4,5)。

  • 水分をほとんど受け付けない(飲ませるとすぐ吐く)

  • 重度脱水が疑われる(意識レベル低下・血圧低下・冷汗・四肢冷感など)

  • 頻回の水様便+高熱が続く

  • ぐったりして呼びかけに反応が乏しい

 

7. 検査はどこまで必要?

(1)一般論:検査は「必要なときだけ」

ESPGHAN/ESPIDガイドラインでは、典型的な急性胃腸炎では、検査は原則不要とされています4)。

  • 診断は「症状の経過」と「身体診察」でほぼ可能

  • ウイルスか細菌かで治療方針が大きく変わることは少ない

  • 多くは対症療法と水分管理が中心

 

(2)日本の保険診療上の位置づけ

日本の感染症学会・関連ガイドライン8)でも、外来の軽症例に対するルーチン検査は推奨されていません

一般的に、以下のような場合に

  • 便培養・毒素検査(細菌性腸炎を疑うとき)

  • ウイルス迅速検査(ロタ・ノロ・アデノなど)

が保険診療として選択されます。

 

  • 重症例・持続する発熱や血便を伴う例

  • 免疫不全・基礎疾患(造血器疾患、抗がん剤治療中など)のある患者

  • 集団感染やアウトブレイクの疫学調査が必要な場合

  • 入院治療の方針決定や、他疾患との鑑別が必要な場合

 

外来で経過観察可能な「典型的なウイルス性胃腸炎」では、検査=必ずしも必要ではないとご理解ください。

 

8. 抗菌薬(抗生物質)はいるの?

ほとんどの急性胃腸炎はウイルス性であり、抗菌薬では治りません。ESPGHAN/ESPID4)や感染症学会ガイドライン8)でも、抗菌薬は

  • コレラや赤痢などの特定の細菌感染症

  • 免疫不全患者や重症例

など、限られたケースにのみ使用すべきとされています4,8)。

 

「念のための抗生剤」は、耐性菌を増やし、腸内細菌叢を乱すだけでデメリットの方が大きいことが多いため、原則として使用しません。

 

9. 食事・整腸剤・制吐薬について

(1)食事

ガイドラインでは、脱水補正後は早期に通常食へ戻すことが推奨されています4,5)。

  • 無理のない範囲で、消化の良いものから

  • 乳児は母乳・ミルクを継続

  • 「絶食し続ける」ことは推奨されず、栄養不足や回復遅延の原因になります

 

(2)整腸剤・プロバイオティクス

一部のプロバイオティクス(例:Lactobacillus rhamnosus GG や Saccharomyces boulardii)は、

  • 下痢期間をわずかに短縮する

  • 入院期間や点滴量を減らす可能性

が示されています4,7)。

ただし、効果は「〜1日程度短くなる」レベルであり、脱水対策の代わりにはならないこと、免疫不全患者では慎重投与が必要なことを医療者側で意識しておく必要があります。

 

(3)制吐薬(吐き気止め)

持続する嘔吐で経口補水が難しい場合、小児ではオンダンセトロンなどの制吐薬が有用であるとする報告があります4,5)。

  • 経口補水の成功率を上げ、点滴を減らせる可能性

  • 一方で、QT延長など心電図異常のリスクがあり、routine 使用には慎重に とされております。 

 

10. 予防:手洗い・ワクチン・生活習慣

(1)基本は「手洗い」と「トイレ・嘔吐物の適切な処理」

  • 食事前・トイレ後・おむつ交換後の丁寧な手洗い

  • 嘔吐物や便の処理時は手袋・マスクを使用し、次亜塩素酸ナトリウムで周囲を消毒(特にノロウイルスはアルコールに強いため)

(2)ロタウイルスワクチン

ロタウイルスワクチン導入により、世界的に重症ロタウイルス胃腸炎や入院・死亡が大きく減少したことが複数の研究で示されています4,5)。

日本でも定期接種として、生後早期(生後2か月〜)からの接種が推奨されています。

 

11. まとめ:ご家庭向け「受診の目安」

以下のいずれかに当てはまる場合は、すぐに受診をおすすめします1,2)。

  • ぐったりしていて反応が悪い・意識がぼんやり

  • おしっこがほとんど出ていない(乳幼児で3時間以上おむつが乾いたまま)

  • 口がカラカラ、涙が出ない、目が落ちくぼんでいる

  • 何度も嘔吐して、水分がほとんど飲めない

  • 高熱が続く、または血便が出る

  • 生後3か月未満の赤ちゃんで発熱や嘔吐・下痢がある

 

12. ナウゼリン(ドンペリドン)・プリンペラン(メトクロプラミド)はどう考える?

日本では、

  • ナウゼリン®(ドンペリドン)

  • プリンペラン®(メトクロプラミド)

が、いわゆる「吐き気止め」としてよく使われてきました。

ただ、感染性胃腸炎(AGE)での効果と安全性に関しては、近年のエビデンスと各国規制当局の判断を踏まえると、かなり慎重な評価が必要です。

 

そもそも「制吐薬」はどこまで必要か?

急性胃腸炎に対する制吐薬に関するコクランレビューでは、

  • オンダンセトロンメトクロプラミドは、プラセボと比べて嘔吐回数を減らす効果がある可能性が示唆された一方で、

  • 研究数は少なく、メトクロプラミドでは下痢の増加が報告されている

とされています9)。

 

このレビューも含め、近年のガイドラインでは、

「制吐薬を routine に使うのではなく、経口補水がどうしても成り立たない症例に限って慎重に検討する」

というスタンスが主流です4,5)。

 

ナウゼリン(ドンペリドン)の効果

① オンダンセトロンとの比較試験

小児急性胃腸炎で、オンダンセトロンとドンペリドンを直接比較したランダム化比較試験がいくつかあります。

  • イタリアの多施設二重盲検RCTでは(PLoS One 2016)10)、

    • オンダンセトロン群は、

      • 持続する嘔吐の割合

      • 点滴(IV補液)の必要性

      • 入院率

        で、ドンペリドン群・プラセボ群より有意に優れていたと報告されています。

    • 一方、ドンペリドンはプラセボと比べて明確な優位性を示さなかったとされています。

 

  • タイの小児76例を対象としたRCTでも、24時間後に嘔吐が止まっている割合はオンダンセトロンとドンペリドンで有意差なしだったものの、

    • ドンペリドン群では24時間以内に追加投与を要した割合が多かったと報告されています11)。

 

② ORT+ドンペリドン vs ORTのみ

日本を含むアジアからの検討では、

  • ORT(経口補水療法)+ドンペリドン vs ORT単独を比較した試験で、

    • 初期の嘔吐回数を有意に減らす効果は認められなかった

    • 「少なくとも急性胃腸炎の初期治療として routine に追加する利点は乏しい」

      と結論づけられています12)。

 

③ ガイドラインでの位置づけ

世界各国の急性胃腸炎ガイドラインを比較したシステマティックレビューでは、

  • ほとんどのガイドラインが、ドンペリドンを routine の制吐薬として推奨していない

  • 一部ガイドラインでは、使用を推奨しない薬剤の一つとして明示

されており、「推奨される制吐薬」として名前が挙がるのはオンダンセトロンのみというのが主流です13)。

 

ナウゼリン(ドンペリドン)の安全性

ヨーロッパ医薬品庁(EMA)は、2014年にドンペリドン製剤の安全性を再評価し、

  • QT延長・心室性不整脈・突然死などの重篤な心毒性リスクがある

  • 特に高用量や高齢者でリスクが高い

ことを確認したうえで、

 

  • 用量制限(最大1日30 mgまで)

  • 使用期間制限(1週間以内を目安)

  • 心疾患やQT延長のある患者では禁忌

など、厳しい制限を勧告しています14)。

 

複数の規制当局(例:パキスタンDRAなど)は、EMAのレビューを受けて、

  • 小児(12歳未満)での適応は中止

  • 「成人でも心血管リスクのある患者では慎重投与/禁忌」

とする安全性情報を発出しており、

「小児に routine に処方する薬ではない」

という方向性が示されています15)。

 

プリンペラン(メトクロプラミド)の効果と問題点

① 効果に関するエビデンス

前述のコクランレビュー9)では、メトクロプラミドも少数例で検討されており、

  • 嘔吐回数の減少という点ではプラセボより有利かもしれない

  • ただし、研究数が少なく、効果の大きさについては不確実

とされています9,16)。

 

DeCampらのJAMA Pediatricsのレビューでも、

  • メトクロプラミドは嘔吐を減らす可能性はあるが、エビデンスは限定的

  • 一方で、錐体外路症状(急性ジストニア・アカシジアなど)のリスクが問題

と整理され、「急性胃腸炎の第一選択制吐薬とは位置づけられない」とされています16)。

 

② 安全性:錐体外路症状(EPS)

メトクロプラミドは中枢ドパミンD2受容体拮抗薬であり、小児では少量でもEPSを起こしやすいことが、複数の報告で問題になっています。

  • 急性胃腸炎の嘔吐に対してメトクロプラミドを投与された小児18例中、全例で急性ジストニアなどのEPSを発症したケースシリーズでは、

    • 全例が通常量で投与されており、

    • 抗コリン薬(ジフェンヒドラミン等)で改善したものの、

    • 著者らは「小児ではEPSは決してまれではない」と警鐘を鳴らしています17)。

  • 近年のレビューや症例報告でも、

    • 乳児での震え・振戦18)、

    • 小児での急性斜頸・眼球上転などのジストニア発作

      が、1〜数回投与といった短期間使用でも起こりうることが繰り返し報告されています16,18)。

 

こうした背景から、欧米の多くのガイドライン・当局は

  • 小児・若年者への routine 使用を推奨せず

  • どうしても使用する場合も、短期間・低用量かつ慎重なモニタリング下で

という立場をとっています16)。

 

当院としての考え方

エビデンスと安全性を総合すると:

  • 急性胃腸炎の第一選択はあくまで経口補水(ORS)+早期の再栄養です。

  • 「どうしても嘔吐が強く、経口補水が成り立たない」症例で、エビデンスと安全性のバランスが最も良いのはオンダンセトロンとされています4,5,9,13,16)。しかし現時点(2025年)で、日本では胃腸炎に対する保険適応がありません。

  • 脱水が疑われる場合は、点滴や入院が必要となります。

 

 

参考文献

  1. National Institute of Diabetes and Digestive and Kidney Diseases. Symptoms & Causes of Viral Gastroenteritis (“Stomach Flu”). NIDDK website, 2018. 

  2. Daley SF. Pediatric Dehydration. StatPearls [Internet]. Treasure Island (FL): StatPearls Publishing; Updated 2024 Jun 8. 

  3. Ohfuji S. Nationwide epidemiologic study of norovirus-related gastroenteritis among Japanese older adults. BMC Infect Dis. 2019;19:400. 

  4. Guarino A. European Society for Pediatric Gastroenterology, Hepatology, and Nutrition/European Society for Pediatric Infectious Diseases evidence-based guidelines for the management of acute gastroenteritis in children in Europe: update 2014. J Pediatr Gastroenterol Nutr. 2014;59(1):132–152. 

  5. King CK. Managing acute gastroenteritis among children: oral rehydration, maintenance, and nutritional therapy. MMWR Recomm Rep. 2003;52(RR-16):1–16. 

  6. World Health Organization, UNICEF. Clinical management of acute diarrhoea: WHO/UNICEF joint statement. Geneva: WHO; 2004. 

  7. Aghsaeifard Z. Understanding the use of oral rehydration therapy: A narrative review from clinical practice to main recommendations. Health Sci Rep. 2022;5(5):e827. 

  8. Fukushima T. JAID/JSC guidelines for infectious enterocolitis. J Infect Chemother. 2017;23(5):363–389. 

  9. Alhashimi D, et al. Antiemetics for reducing vomiting related to acute gastroenteritis in children and adolescents. Cochrane Database Syst Rev. 2009;CD005506.

  10. Marchetti F, et al. Oral ondansetron versus domperidone for acute gastroenteritis in pediatric emergency departments: multicenter double blind randomized controlled trial. PLoS One. 2016;11(11):e0165441.

  11. Rerksuppaphol S, et al. Randomized study of ondansetron versus domperidone in the treatment of children with acute gastroenteritis. J Clin Med Res. 2013;5(6):460–466.

  12. Kita F, et al. Domperidone with ORT in the treatment of pediatric acute gastroenteritis. J Infect Chemother.2015;21(5):347–352.

  13. Vecchio AL, et al. Comparison of recommendations in clinical practice guidelines for acute gastroenteritis in children. J Pediatr Gastroenterol Nutr. 2016;63(2):226–235.

  14. European Medicines Agency. PRAC recommends restricting use of domperidone. EMA Press release, 2014.

  15. Drug Regulatory Authority of Pakistan. Safety alert of domperidone: restrictions of use in paediatric patients less than 12 years old. 2018.

  16. DeCamp LR, et al. Use of antiemetic agents in acute gastroenteritis: a systematic review and meta-analysis. Arch Pediatr Adolesc Med. 2008;162(9):858–865.

  17. Kori M, et al. Acute metoclopramide toxicity in children. J Islam Med Assoc North Am. 2012;44(4):215–221.

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