6月〜スギ免疫療法受付再開、小児も適応に
2018.06.18
スギ飛散時期が終わったため、スギの舌下免疫療法の新規受付を6月から再開しております。
また、2018/6/29から適応年齢が「12歳以上」から「5歳以上」に引き下げられ、小児も可能となります。
※5-11歳の方は「シダキュア」という薬を処方しますが、発売後1年は2週間の処方制限があります
スギ舌下免疫療法は、舌の裏にスギのエキスを毎日決められた量投与することで、スギ花粉症を根本治療することができる唯一の方法です。
治療した方のうち、3割で花粉飛散時期の投薬が必要なくなり、5-6割の方も症状が軽くなります。
1-2割の方は残念ながら効果がないとされていますが、スギと同時期に飛散するハンノキなどに対する花粉症も持っていると治療無効のリスクが高まると考えられるため、治療開始前に血液検査を行って調べます。
4-5年継続すると終了後も長期間効果が持続するとされています。
一部7-8年後に症状が再燃する方もいますが、追加で1年免疫療法を行うとまた長期間効果が持続します。
副作用は主に投与した際の口のぴりぴり感や腫れで、特に治療開始初期の一時的なものがほとんどです。これらの軽微な副作用は10-40%程度の方で起こるとされています。国内では保険適応となり4年が経ちますが、蕁麻疹やアナフィラキシーなどの全身性の副作用は非常に稀です。
特に、スギ飛散時に薬物療法で十分な効果が得られない方、眠気などの副作用で満足できる治療ができない方、若い女性(将来妊娠や授乳の可能性があり、その際の投薬が限定されるため)、今後受験を控える10代前半の学生などは非常に良い適応と考えます。
舌下免疫療法は何よりも継続して行うことが大切です。ほとんどの施設で基本的には1ヶ月に1度の通院をお願いしているかと思いますが、当院では免疫療法継続のための受診の際は、極力待ち時間がないようすぐに診察できるよう配慮いたします。
また、当院ではダニの免疫療法も行っております。基本的にはスギと同様の方法で、5歳以上の方が対象となります。
一年中鼻炎症状で悩んでいる方(特に小児)におすすめです。
是非この機会にご検討ください。