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花粉症に対するオマリズマブ(ゾレア®)注射について

2020.02.13

テレビで紹介された?そうで、問い合わせが複数ありましたので概要をお知らせいたします。

 

今年度から、抗IgE抗体ゾレア®が重症スギ花粉症治療に保険適応となりました。

使用するにあたりいくつか条件があり、また比較的高価な治療となります。

以下に概要を記載いたします。

 

①対象は12歳以上で、4週間ごと(又は2週間ごと)に最大計3回注射します(2-5月に行います)。

②今シーズン、従来の治療法(内服治療+点鼻治療など)で1週間以上治療し、コントロール不良な方が対象となります。

治療の前に、総IgE値とスギ特異的IgE値を測定する必要があります。

(直近の総IgE値と体重で投与量が決まります。総IgE値が異常高値の場合や、スギ特異的IgE値がClass 2以下の場合は適応となりません)

3割負担で、7088円〜55788円/月かかります。

(総IgE値と体重により投与量がかわります)

⑤効果はそのシーズン限りとなります。ゾレア®が適応となるような重症花粉症患者さんは6月以降スギ舌下免疫療法を受けましょう。唯一の根本治療です。また舌下免疫療法の効果が十分発揮される前は、秋頃にレーザー治療を行う方法もあります。ご興味のある方は実施可能な耳鼻科をご紹介致します。

 

当院では重症度や薬の副作用の出やすさに応じて、個人毎に治療法を提案しておりますが、従来治療で満足できない方には非常に効果的な治療であると思われます。

 

参考)

アレルギー性鼻炎に対する注射療法として、ステロイド筋注(ケナコルト®など)やヒスタミン加人免疫グロブリン(ヒスタグロビン®)を使用している施設が一部あります。

ステロイド筋注は、一回注射すると1-3ヶ月程度効果が持続するとされ、よく「注射1本で薬が要らなくなる」花粉症治療として宣伝されています。非常に魅力的な治療に思われますが、注射部位の皮膚陥没、重篤な感染症リスク増加、糖尿病・高血圧の悪化、満月様顔貌(顔がパンパンになる)、白内障・緑内障の悪化、生理不順など危険な副作用が多数あります。厚労省、日本耳鼻咽喉科学会、日本アレルギー学会が非推奨としているリスクの高い治療です。

ヒスタミン加免疫グロブリンは、ヒト血液由来の製剤です。アレルギー性鼻炎以外のアレルギー疾患にも効果があることがわかっていますが、詳細な機序は明らかになっておりません。ヒト血液由来であるため、パルボウイルスB19(りんご病)の感染リスクや、投薬によるアナフィラキシー症状などのリスクがゼロではありません。即効性はないとされ、効果が出るまで1か月ほどかかります。1シーズンあたり6回ほど注射することが多いようです。1960年代からある薬ですが、最近は使用される機会が少ない薬です(アレルギー性鼻炎ガイドラインでもほとんど言及されていないです)。

近年、副作用が少なく有効性が高い薬剤が多数開発されているため、これらの薬を使用する必要性はまず無いと言えるでしょう。


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